心霊図書館 ≫「死後の世界」≫ 上編

(上編)叔父さんの住む霊界

十四 霊界の大学

 自動じどう書記しょきおつづきます。──

わしなんとなく、ここが大学だいがく所在地しょざいちであるらしくかんじられてならなかった。で、早速さっそく附近ふきん数人すうにんとらえて、こころみに地上ちじょうとの交通こうつう方法ほうほうたずねてた。──人間界にんげんかいとはちがって不思議ふしぎにも霊界れいかいではこんな場合ばあい遠慮えんりょなどはしないのである。

『するとそのなか一人ひとりこたえた。──

丁度ちょうどわれわれもあなたと同様どうように、地上ちじょうとの交通法こうつうほう研究けんきゅうして最中さいちゅうなのです。しょりましょう。」

『それから私達わしたちはそのおおきな都市まちじゅうをあちこちさがしまわった挙句あげくに、やっと自分達じぶんたちおもつぼ人物じんぶつ出会であうことがきた。そのひと現世このよでいえば大学だいがく講師こうしともいうべき資格しかくひとであったが、ただ地上ちじょう講師こうしとはちがって講義こうぎはしてくれないで、先方せん ぽうから質問しつもんばかりかける。丁度ちょうど今迄いままで学校がっこう先生せんせいそっくりの筆法ひっぽうなのである。早速さっそくわれわれのあいだんな問答もんどう開始かいしされた。──

地上ちじょう人間にんげん交通こうつうするのにはうすればよろしいのでしょう? おしえていただきます。」

「あなたがたたずねるが、霊界れいかい仕事しごとをするのには一たいうすればいのです?」

思念しねん必要ひつようだとぞんじます。」

「それでよい。」

「そうしますと、われわれはただきて人間にんげん通信つうしんしたいと思念しねんすればよいのでございますか?」

無論むろん! 方法ほうほうがあるはずがない。」

思念しねんするとすれば、その対象たいしょうはたった一人ひとりがよいでしょうか? それとも多数おおぜいよろしいでしょうか?」

「それはあなたがた勝手かってじゃ。が、一人ひとり思念しねんするのと多数おおぜい思念しねんするのとはちらが容易やさしいとおもいます?」

「むろん一人ひとりほう容易やさしいです!」とわれわれは一せいさけんだ。

ほかにまだ質問しつもんがありますか?」

『いろいろかんがえてたが私達わしたちにはべつ質問しつもんすべきことがないので、早速さっそく其所そこして、今度こんど研究室けんきゅうしつのようなところにこもってこの重大じゅうだい問題もんだいについて思念しねんらしてることになった。「あること思念しねんする。」──たんにそういうとはなは簡単かんたんきこえるが、実地じっちにそれをってるとこんな困難こんなんなことはない。いろいろの雑念ざつねんがフラフラんでしょうがない。私達わしたち何週間なんしゅうかんかにわたりてそのことばかりに従事じうじしたようにかんじた。が、とうとう最後さいご仲間なかま一人ひとり地上ちじょう交通こうつうひらくことに成功せいこうした。

『それを私達わしたちは一そう元気げんきづいた。が、そのうちほか一人ひとりんなことをした。──

「ドーもわしおもって人物じんぶつはなは鈍感どんかんで、こちらの思念しねんがさっぱりつうじない。こりァ相手あいてえらばんと到底とうてい駄目だめらしい……。」

私達わしたちりて相手あいて選択せんたくあたらしい研究けんきゅう題目だいもくであった。私達わしたちはこの問題もんだいについてれだけ討議とうぎかさねたかれない。最後さいご私達わしたちは、あま物質的ぶっしってきでない人間にんげん交通こうつうすることが容易よういであらねばならぬという結論けつろん到着とうちゃくした。が、何人なんびと物質的ぶっしってきで、何人なんびと物質的ぶっしってきでないかということはなかなか判別はんべつしかねるので、むなく各自めいめい人名簿じんめいぼつくり、片端かた っぱしからそれをためしにかかった。その結果けっかうなったかはおまえっているとおりじゃ。とうとうわしはおまえのことをさがてた。あのばんわし特別とくべつ地上ちじょうきつけられるようにかんじたが、いまからおもえば、わしんでからその丁度ちょうど週間しゅうかん該当がいとうしているのであった。

わしりてはおまえとの交通こうつう何人なんびととやるよりも一ばん容易よういであるようにかんぜられるが、しかししん交通こうつうきるのはおまえ睡眠中すいみんちゅうかぎられた。で、その結果けっか最初さいしょあんなやりかたかんがえついたのであるが、一たん開始かいししてるとだんだんその呼吸こきゅうがとれてた。最後さいごにPさんにって自動じどう書記しょきという段取だんどりになったのじゃ。──今日きょうずこれぐらいりあげましょう……。』


十四 霊界の大学 (上)

目  次

十五 犬の霊魂(上)


心霊図書館: 連絡先