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(上編)叔父さんの住む霊界

十二 霊界の学校

 ワアドは二がつ十六にちれい霊夢れいむしき方法ほうほう霊界れいかい叔父おじさんと会談かいだんしましたが、その叔父おじさんは平常いつもよりも一そう学究的がくきゅうてき態度たいどで、自分じぶん霊界れいかいはじめて学校がっこうはいったときの、ちとかたくはあるが、しかしきわめて意味いみ深長しんちょうなる実験譚じつけんだん詳細しょうさい物語ものがたったのでした。

叔父おじさん』とワアドから質問しつもんしました。『あなたはこのまえ通信つうしんで、いろいろの幻影げんえいがきちんと類別るいべつされてったことをおべになりましたが、あれからきは一たいうなったのでございます?』

 叔父。『よしよし今日きょうはあのつづきを物語ものがたることにしましょう。あの幻影げんえい排列はいれつされた街道かいどうは、前方まえても後方うしろかえりみても、何所どこまでも際限さいげんなくつづいて、はて彼方かなた風景ふうけいなかったのであるが、やがて突然とつぜんわし守護神しゅごじんがすぐわしそばにおあらわれになった。

いてい!」

 そうわれるのでわし守護神しゅごじんあといてくと、かずある景色けしきの一つのなかけて、いつしかそのおく田舎いなかた。そのさいあの幻影げんえいんなふう処分しょぶんされたのかはわしにも正確せいかく説明せつめいすることはきない。現在いまでもそれはちゃんとわし始終しじゅううつってる。──が、一とくちうと、すべてが次第しだい次第しだい背後うしろほう引込ひつこんでってあま邪魔じゃまにならなくなったのじゃ。

『それからいくつかの横切よこぎり、おかくだりて、やがて行手ゆくて一棟ひとむね華麗りっぱ建物たてものえるところたのである。

「あれはなんございます?」とわしたずねた。

「あれはなんじはい学校がっこうじゃ。」

学校がっこうございます? わたしはもー小児こどもではございません。」

「イヤなんじ小児こどもじゃ。信仰しんこうみちにかけてはまだよくよくのあかぼうじゃ。それそのとおりなんじ姿すがたちいさいであろうが………。」

『そうにもわし守護神しゅごじん背丈せたけがズンズンたかくなるようにおもわれた。しかしわしからだべつちいさくなるとはみとめられなかった。

『やがて私達わしたちみぎ建物たてもの門前もんぜんたのであるが、イヤそのもん立派りっぱなこととったらじつ言語げんごぜっするものがあった。

もなくわし教室きょうしつれてかれた。ほか適当てきとう言葉ことばがないから教室きょうしつとでもいうより仕方しかたがない。其所そこには沢山たくさん児童達じどうたち勉強べんきょうしていた。イヤ児童じどうというのもとおかしい……。みな成人おとななのである。が、成人おとなにしてはみょう発育はついく不充分ふじゅうぶんで、ただかおだけがませているのである。

『やがて其所そこ先生せんせいというのに紹介しょうかいされたが、生徒達せいとたちそろいもそろって貧弱ひんじゃくきわまるのにはんして先生せんせい姿すがた立派りっぱなことはまた別段べつだんであった。ただに身体からだ堂々どうどうとしてるばかりでなく、総身そうしんひかりかがやいている。そしてそのひかりのせい教室きょうしつ全体ぜんたいほどよくあかるい。これきかえて、生徒達せいとたちからだときてはいずれも灰色はいいろ不景気ふけいききわまるが、そのなかでもわしからだだれよりもすぐれて真暗まっくらであった。

ぎの瞬間しゅんかんにはモーわし守護神しゅごじん姿すがたせてた。先生せんせい親切しんせつわしってとある座席ざせきかせてくれた。そしていよいよ授業じゅぎょう開始かいしされたのであるが、わしとしてこんな教授法きょうじゅほうにはうまれてはじめてせっしたのである。大体だいたいおいてのべると先生せんせいほう知識ちしき生徒せいと頭脳あたま注入ちゅうにゅうするヤリかたでなく、生徒せいと頭脳あたまから知識ちしきすヤリかたなのである。最初さいしょあいだは、どの質問しつもんわしにはさっぱりわからなかった。そのくせほか生徒せいとにはすッかりそれがめているらしく、一人ひとり生徒せいと先生せんせい質問しつもんたいしてなんとかこたえると、それをがかりにぎの質問しつもんまた先生せんせいからはっせられる。何所どこまでってもといこたえとのつながりで、味塵みじん注入的ちうにふてきなところがない。その一れいとして先生せんせいわしにかけた質問しつもんりを紹介しょうかいすることにしよう。』


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