心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第四巻

□編輯室より

 ◇ある止むを得ざる事情で今回本誌の印刷所を変更することとなり、その結果多少雑誌の体裁の変改をも余儀なくされました。元来印刷所や体裁の変更はあまり歓迎すべきことでありませんが、それが決して改悪にならぬようつとめます。本号には拙い点が沢山できましたが、その中完全なものにしたいと考えます。

 ◇お本誌のめにはなはだ慶賀すべき事は、会友岡田建文氏が次号から本誌の編輯事務を助けてくださることに内定したことであります。同氏は「慧星」の主幹として多年斯界しかいめに健闘され、又操觚家そうこかとして老成練達の士でありますから、かならず会員諸氏の期待に背かぬことを確信します。

 ◇そのお蔭で私の身体には多少の自由ができることになりましょう。雑誌の締切だの、校正だのに束縛されて居ては一か月の中にまとめて一週間の余裕も困難で、その結果行くべき場所へも行けず、着手すべき実験や調査も自然怠り勝ちになりましたが、今後は受持の原稿さえ書けば、身体はほとんど何所に置いて差支さしつかえないことになった訳です。

 ◇取り敢えず多年心にかけて居た霊媒養成に向って全力を挙げるつもりであります。霊媒養成と申しても、私は西洋式の「実験の為めの霊媒」「学問の用具としての霊媒」の養成はせぬつもりです。それも敢て不必要とは考えませんが、不幸にして私にその余力がありません。現在の私としては「純日本式の霊媒」「所謂実験を超越した霊媒」の養成に向って進みたいと思います。

 ◇この目的の達成と否とは元よりこれを他日に徴するより外はありませんが、数千年来われわれの祖先の蹈まれた跡を考え、又現時代の世の中の大勢を見渡して見ると、恐らく単なる失望に終ることもなかろうかと信じます。兎に角私は成敗利鈍を顧慮することなしに最善の努力をこれに傾注するつもりであります。

 ◇日本の心霊研究が今正に創業期に属する丈、それ丈後から後から仕事が湧いて来て、私どもは始終追いかけられ通しであります。苦しい話であるが、しかし楽も又その中に見出されます。切に会員読者諸君の御声援を祈る次第であります。(憑虚 二、五、一二)

 


底本: 雑誌 「心霊と人生」 第四巻第六号

発行: 1926(昭和2)年6月1日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ また、HTML化に際して、章毎にページを分け、箇条書きに改行を加え、底本中の傍点表記を、下線表記に、置き換えました。

※ 入力:いさお      2008年8月14日

※ 公開:新かな版    2008年8月27日


心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第四巻

心霊図書館: 連絡先