心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第四巻

編輯室より

△本号もまた意外にそそくさと編輯を終ることになりました。二月の月が短かいのは致方いたしかたがないとして、先月中旬頃から本月上旬にかけて後からあとから雑事が発生し、ゆッくり落付いて筆が執れないのには弱りました。崔基南氏の来遊に伴う訪問やら講演会の準備から、つづいて伊豫田英照氏の東上及びこれに伴う諸種の相談、お負けに事務所の移転に伴ういろいろの混雑……。まだ其他そのほかにもいろいろありましたので、私はすッかり転手古舞てんてこまいをしてしまいました

△が、多忙と言ったところでんな多忙はもとより言うに足りません。人間多忙にくるしむなどというのは罰当りの言葉で、まだすッかり緊張し切っていない、大平無事の時代の囈語たわごとです。真に緊張して居たなら自分と仕事とがピタリと合一して、其所そこに忙もなければ不忙もない筈です。心霊の畠にもいずれそんな緊張時代が到来せぬとは限りません。イヤきッとそうした時代がまいります。

△事務所の移転のことを申しましたが、今度の事務所は実は会友岡田氏の新居の一角を以てそれに当てたのです。岡田氏は多方面の趣味を有する人で、交済会だの日泉商会だのという標札をかけて居ります。交済会というのは主として精神上の仕事をする名前、日泉商会というのは主として物質上の仕事をする名前だそうで、つまり一身で両刀の使い分けをしている訳です。

△現在交済会主として岡田氏の仕事の主なるものは万灯山後援会の仕事のようで、同会の事務的方面を担当して献身的に周旋して居られます。又日泉商会主としての岡田氏は専ら隠れたる特効医薬などを紹介するにつとめ、現にユーゴンだの萋蒿だのを取扱って居ります。右の萋蒿は私の家庭でも約半歳前から番茶代用に服用していますが、値段は安し、風味はよし、お負けに手間もいらず、それで掛値なしにいろいろの効能があるというのですから、実際一般に普及させる価値が充分だと思われます。読者諸氏の中で若し外に心当りの良剤でもあったら、一つ岡田さんに持ち込まれたらいかがでしょう。

          (二、三、一四)


底本: 雑誌 「心霊と人生」 第四巻第四号

発行: 1926(昭和2)年4月1日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ また、HTML化に際して、章毎にページを分け、箇条書きに改行を加え、底本中の傍点表記を、下線表記に、白丸傍点表記を、強調表記に、置き換えました。

※ 入力:いさお      2008年5月13日

※ 公開:新かな版    2008年7月2日


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