心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第四巻

編輯室より

△昨年々末に本誌一月号を編輯した時と只今正月半ばに本号を編輯する時と、その間僅かに一ヶ月に過ぎませんが、何やらよほどの歳月を閲したかと思わるるほど隔世の感があります。平生俗意俗情に捕われている間は左ほどにも感じませんが、高御座たかみくらの上に御変動があらせられるような大事件が起った時に、つくづく日本国の世界に比類なき国情であることが判ります。矢張り日本国は 天皇ありての日本国、 天皇はとりも直さず日本国の御魂であらせられます。

△これにつけても、われわれ心霊研究に従事するものの責務はこの際重かつ大を加えるものと痛感します。唯物的の観方から日本国を取扱おうとする時に、それは当然壊滅乱離に赴くべき運命の下に置かれます。高祖の御神勅、建国の由来、その他日本国を構成する一切の枢要部分はことごとく一片の寓言綺語と化してしまいます。この滔々たる非科学的悪風を根抵から掃蕩して、日本国体の根源に向って、正々堂々、純学術的見地から万世ゆるぐことなき真の大生命を注ぎこむものは羽翼正に成れる心霊科学と新霊魂説とを味読せる学徒の任務でなくて何でありましょう。旬日を待たずしてたちまちに新帝陛下の知しめす昭和の第二年を迎えましたにつけても、わたくしども晏如たることができなく思います。

△この際まことに歓ばしきは、最近に及びて決然として斯界しかいの陣頭に起たんとする純真な人士の各方面に見出されつつあることです。開閥以来一貫した神道の国ではありませんか! 世界で一ばん醇化した仏教の国ではありませんか! 今日まで取るにも足らぬ曲学阿世の徒の蹂躙にこの大切な国土を一任して居たのがむしろ不思議です。新時代の暁鐘はすでに音高く鳴りひびきつつあります。まことの人の本領を発揮すべきはこの時代を措いていずれの時にありましょう。謹んで皆さまの健在を祈る次第であります。

(二、一、一三浅野生)


底本: 雑誌 「心霊と人生」 第四巻第二号

発行: 1926(昭和2)年2月1日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ また、HTML化に際して、章毎にページを分け、箇条書きに改行を加え、底本中の傍点表記を、下線表記に、白丸傍点表記を、強調表記に、置き換えました。

※ 入力:いさお      2008年5月13日

※ 公開:新かな版    2008年6月8日


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