心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第三巻

ゴシップ

浅野憑虚

□予言は科学上の問題

 さき頃例のオリバー・ロッヂ博士は一書をタイムス紙上に寄せて、予言、運命予測などに関する意見を発表し不当なる当局の取締を警めて居ります。卒直に科学者らしい気焔を吐くところが中々面白いと思います。――

『人間の推理能力がの辺まで達するかはまだ充分判って居ない。従って未来の予測を試みる人間を、あたかも事実上、詐欺師であるが如く考えて懲罰を加えるは不法である。もちろん世間には嗤うべき迷信はすくなくない。が、未来の予測ができるか、できないかは純科学的研究問題である。予言を可能とする考に不合理な点はすこしもない。汽車の時間表はすくなくとも未来一ヶ月間の列車の発着を予言する。天文学者は数世紀のきに起る蝕を予言し得る。すぐれたる気象学者は一昼夜きの天気を予言してほぼ誤らない。政治家は選挙の結果や次年度の歳出入やを予言しようとつとめる。して見るとある程度まで予言の可能ということは認められて居る訳で、ただあきらかに絶対正確の域に達して居ない丈である。かの運命予測その他の禁止令なるものは、もともと非科学無智蒙昧時代の遺物である。たとえ、それは詐欺師を防ぐ目的で発布されたにしても、由来法律は研究材料の防遏のめに濫用されてはならない。勿論むろん私は愚かなる人霊が偽予言者輩のめにいくらかの金子を掠めとらるる事は苦々にがにがしく感ずる。まことにうるさい事には相違ない。が、そのめにあんな法律を運用するはあまりに大袈裟である。諺にもある通り、野に住む鳥を盗む小盗を罰することは容易いが、鳥の住む野を盗む大仕掛の詐欺師を罰することは困難である。目下の重大なる問題は法律が正直と不正直とに対し何の見さかいもつけないことである。何の点まで未来を予知し得るかは法律上の問題ではなくて科学上の問題である。』

□大罷業と心霊メッセージ

□霊術のシャーロック・ホームズ


底本: 雑誌 「心霊と人生」 第三巻第八号

発行: 1925(大正15)年8月1日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ また、HTML化に際して、章毎にページを分け、箇条書きに改行を加え、底本中の傍点表記を、下線表記に、白丸傍点表記を、強調表記に、置き換えました。

※ 入力:いさお      2008年2月15日

※ 公開:新かな版    2008年2月20日


心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第三巻

心霊図書館: 連絡先