心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第三巻

編輯室より

□ いよいよ本号から私の個人雑誌という名称の撤廃の望がかないましたが、しかし当分編輯の役目を押しつけられてしまいました。これも成るべく早く御免を蒙り得る機運に向うことを切望して止まぬ次第であります。

□ 人気というをのは妙なもので、本号からはめッきり原稿の集まりがよく、とても全部の方々に満足を与える訳にまいりません。従って自然順送りになる傾向ですが、これはあらかじめ、皆様において御承知置きを願います。しかしいよいよ困ったら頁数をふやすまでの話ですから、少しも御遠慮なく、成るべく面白い、有益なものを寄稿して戴きます。

□ 今度のような編輯へんしゅう法にしますと、勢い各自独立した、花も実もある、気のきいた小品や、又は極度に正確味のある、しッかりした実験譚[#「実験譚」は底本では「実験訳」]などが望ましくなります。売薬の効能書見たいな、あくどい、独りよがりのものは自然敬遠されることになりましょう。心霊界の空気の刷新、地位の向上のめには蓋し止むを得ない順序かと存じます。

□ 今回創立された『求心倶楽部』というものは心霊科学研究会とは全然別個の社交的会合で、従ってその会員も決して心霊という畠に限られたものではないのですが、むろんある程度まで心霊問題をも取り入れんとする傾向が見えます。すくなくとも本誌としては善い道連れと考えますから、同倶楽部の講演又は実験の中でこれはと思われるのはつとめて報道を怠らぬことに致しましょう。今後この種の会があちこちに出来ることになると、日本の心霊研究者はよほど便宜を得られる訳です。

□ 同時に日本の心霊家達もこの際大に奮発して固陋尊大の風や、ペテン、ゴマカシの弊をあらため、立派にお座敷へ出られるように努める必要がありましょう。この点は御同様よほど反省すべき点であると痛感されます。

(一五、六、一二、憑虚)


底本: 雑誌 「心霊と人生」 第三巻第七号

発行: 1925(大正15)年7月1日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ 入力:いさお      2008年2月15日

※ 公開:新かな版    2008年3月18日


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