心霊図書館雑誌総合案内> 「心霊と人生・第二巻

恐ろしい怨霊

 大垣の自転車屋殺しの犯人大垣市南寺町安田治郎(二十)の公判は昨報の如く去る二十一日岐阜地方裁判所で開廷されたが、被告の弁護人桐山弁護士が刑務所で被告に面接した時に治郎は懺悔的の不可思議な怪談話をしたとて桐山氏の語る処に依れば「被告治郎は兇行の数日後東海道線米原駅前の旅館に投宿した際、女中が二人分の膳を持って来たので、女中に対し俺一人来たのに二人分持って来るとはどういう訳だと訊くと、今二人が入って見えたようだから持って来たと云ったので気味悪く其侭そのまま飛出した事実あり、尚 なお手首に附着して居た血痕一箇所がうしても落ちなかったが、六月十六日実家で被害者政一の冥福を祈るべく法要を営んだその日に、不思議にも自然と取れたと云う怪疑的な事実があり。それ以来被告は非常に前非を悔い悔悟の情著しいものがある」云々。(新愛知、十四、七、二三)


底本: 雑誌 「心霊と人生」 第二巻第十号

発行: 1924(大正14)年10月1日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ 入力:いさお      2007年7月12日

※ 公開:新かな版    2007年9月5日


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