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幽界行脚

▼剣橋大学の受賞ワアド学士の幽界探検記▼

 ワアド学士の正確無比なる霊能は実に天下の驚異で、死後の世界の内幕が手に取るように描き出されて居ります。世界には随分浪漫的夢幻的作品もありますが、近代の作物中ここまで徹底したものは絶無です。多くの人は身を地上に置いて、こちらから他界を眺めますが、ワアド氏は全然その身を他界に置いて、あちらから地上を眺めています。

 ここに紹介するものは同氏の霊能の最高潮に達した時に出来上った幽界の探険記事です。氏の実弟レックス中尉は一九一六年(大正五年)四月欧州戦場で戦死しましたが、ワアド氏はその独特の霊魂遊離能力を充分に発揮し、その間叔父のL氏の霊魂の助力を借り、しばしば愛弟を幽界に訪問して、ここに前人未踏の天地に向って委曲をつくせる実地踏査を試みて居ります。『死後人間はうなるか?』だの、『幽界だの霊界だのがはたして存在するか?』だのと言った議論はしばらく後廻しにして、一と通り同氏の研究調査の結果を読んで見るのが順序でしょう。

 ワアド氏が初めて亡弟と幽界で邂逅した記事、霊界に居住する叔父が援兵に出かけて来る記事は『心霊界』の六月号に出て居ります。これはそのつづきです。ワアド氏は体を地上に置いて大抵一週間に一度位づつ他界へ霊で旅行する人で、毎回の記事は、その時どきの見聞録なのですから、大体続きものではありますが、切り離して見ても毫も興味を殺ぐおそれはありません。

    (三) 過去の時代へ逆行

    (四) 無音無声

 


底本: 雑誌 「心霊と人生」 第二巻第七号

発行: 1924(大正14)年7月1日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ また、HTML化に際して、底本中の傍点表記を、下線表記に、白丸傍点表記を、強調表記に、置き換えました。

※ 入力:いさお      2007年7月17日

※ 公開:新かな版     2007年7月19日


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