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卓子浮揚現象(三)

クローフォード博士によって行われたる実験と理論

クローフォード博士 (W. J. Crawford) 著

(十)霊媒に対する反動

 卓子の浮揚現象中いかなる反動が霊媒の肉体上に起ったか――以下これに就きて数ある実験の結果を報告することにします。

 実験 (一)――使用せる卓子は第一号で、実験前に私は霊媒、椅子、製図板の総量を精密に計りました 。いよいよ霊媒が衡器はかりの上に静かに着席したのを認めた時、私は霊界の人物達スピリッツに向い、卓子を浮揚せしめ 、そしてできる丈それを安定位置に保つ よう請求しますと、直ちに卓子はほぼ水平に空中八インチの高さに浮揚し、う見ても安定状態にあります。(普通浮揚する高さは八インチ乃至十二インチ位で、第四号卓子を使用する時にずっと高い所まで昇る)。万事に落度がなく、霊媒が最初の通り静座して居ることを確認したので、私は早速衡器はかりを調査すると、最初平均して居た天秤がぐッと上端に固着して居るので、分銅をずらして平均を取らせました。目盛りを記すと左の通りです。

  浮揚前の霊媒椅子製図板の重量………百三十ポンド十四オンス

  浮揚中の霊媒椅子製図板の重量………百四十ポンド十オンス

  浮揚のめに増した霊媒の重量……………九ポンド十二オンス

  卓子の実際重量………………………………十ポンド六オンス

 すなわち浮揚のめに霊媒の増加した量は卓子の重量より十オンス不足するという結果になる、すッかり調査を終っても卓子は依然浮揚して居るので、私はその旨を霊魂達に伝えますと、先方ではにわかに卓子を降ろしたのでガタンとゆかに当って音を立てました。

 実験(二)――全然前回と同様な方法で数週後に行った実験の成績は左の通りでした。

  浮揚前の霊媒椅子製図板の重量…………百三十ポンド零オンス

  浮揚中の同上…………………………………百四十ポンド八オンス

  浮揚のめに増した霊媒の重量……………十ポンド八オンス

  卓子の実際重量………………………………十ポンド六オンス

 即ち浮揚のめに霊媒の増加した量は卓子の重量よりも二オンス超過するという結果になる。前回には十オンス不足し、今回はほぼ卓子の重量に等しいのですが、前回には『 サークル』が全部揃って居たに反し今回はサミュエル・ゴライアー君が休暇のめに欠席して居ました。すると前回には右の十オンスのほとんど全部が同君の体に加わったか、それとも実験上の誤謬であるか、どちらかに帰せねばならぬことになるのです。

 実験(三)――今回は卓子第一、第二、第三、第四号ともことごとく使用しました。方法は前回と大差ないが 、ただ相違したのは、一脚の卓子の実験を終ると同時にこれを円座の中央から除去して、その代りにぎの卓子を入れただけです。成績表は左の通りでした。

 

卓子の種類 浮揚中の霊媒、椅子、製図板の重量 浮揚に依る霊媒の増量 卓子の実際重量
第一号卓子 一四六ポンド十四オンス 一〇ポンド二オンス 一〇ポンド八オンス
第二号卓子 一四二ポンド六オンス 五ポンド十オンス 六ポンド
第三号卓子 一四二ポンド十オンス 五ポンド一四オンス 六ポンド四オンス
第四号卓子 一三九ポンド十オンス 二ポンド一四オンス 二ポンド一二オンス

(霊媒の体量は前回実験の際よりはるかに増加して居ました)

 右表を見れば判る通り、浮揚せる卓子の重量は大体において霊媒の重量に加わって居ります。実験に際し第四号卓子は特に空中高く浮揚し、首をさげると平気でその下をくぐって歩ける位でした。

 (一)(二)(三)の実験の結果、私はぎの結論を下しました。――

 (甲)卓子がしッかり浮揚した場合霊媒の増量はほとんど卓子の重量に等しい。

 (乙)従って卓子の重心点は主として霊媒自身の上に置かれて居る。

 (丙)六回の実験の平均を取れば、霊媒の増量は浮揚せる卓子の重量よりも約三 パーセント丈少ない。

 さて右の三パーセントの相違点ですが、これは無論測定上の誤謬ごびゅうではないことは明白でした。各回とも充分の注意を払い、又卓子も空中に安定して居るので重重にくるいを生ずるおそれもない。して見るとこれは何か他に原因が存在するに相違ない。事によると座員の誰かが卓子の重量の一部を負担して居るのではないか? 私はそう想像しましたので直ちにその実験に着手しました。

 実験(四)――私はモリソン君を衡器はかりに載せ、霊媒を普通の椅子に坐らせました。無論座員達は両手を膝の上に載せて、各自分離されて居ります。すると成績は左の通りでした。――

浮揚前のモリソン君椅子製図板の重量…百四十七ポンド六オンス

浮揚中の同上…………………………………百四十七ポンド八オンス

差違……………………………………………二オンス

 たッた二オンスの差違は結論を下すのに不充分と考えられましたので、私は霊界の技師達に卓子は空中で上下動を与えるべく請求しました。するとそれに連れて衡器はかりの天秤が軽く上端にブッつかるので、いよいよ浮揚する卓子の重量の一小部分が霊媒以外の座員の全部若くは幾人かの上に加わって居たことが明白となりました。つまり浮揚せる卓子の重量のすくなくとも九十五 パーセントは霊媒が引受け、残る五パーセント以下を座員で分担するのです。そして座員の中には、全然無能力者が居るかも知れないのです。

 此外このほかいろいろの実験が行われ、ぎの諸点が明瞭となりました。――

  (甲)空中に浮揚せる卓子に上下動を与うれば、上昇する度毎に一時霊媒の重量が増加すること。

  (乙)卓子を床の上で引きずれば、三ポンド乃至四ポンド霊媒の重量が加わること。

  (丙)卓子を二脚若くは三脚で傾かせると、それに準じて矢張り重量が加わること。

  (丁)衡器はかりの上に表わるる変化を注目して居れば、卓子の運動がほぼ判る事。


(九)実験用具と方法

目  次

(十一)卓子の距離と高さ


底本: 雑誌 「心霊界第二巻第二・三号合併」 

著者: クローフォード博士 (W. J. Crawford)

発行: 1924(大正14)年2月11日 心霊科学研究会

※ 青空文庫の「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に準拠して、底本の旧字表記をあらためました。

※ 重量・寸法単位を表す「封」または「封度」は「ポンド」に、「呎」は「フィート」に、「吋」は「インチ」に表記を改めました。

※ 底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。

※ また、HTML化に際して、底本中の傍点表記を下線表記に、白丸傍点表記を強調表記に、▲傍点表記をイタリック表記に置き換えました。

※ 入力:いさお      2007年2月11日

※ 公開:新かな版     2007年4月30日


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